マンション単価相場

不動産データベース「レインズ」に登録済みの物件について価格と戸数を月単位でまとめている情報サイト「「レインズマーケットインフォメーション」」を見てみると、2021年6月～8月に東京都世田谷区で取引された中古マンションの成約㎡単価は約85.8万円/㎡という結果に。

この結果は、同期間における城南地区(品川区・大田区・目黒区・世田谷区)で取引された中古マンションの成約㎡単価約92.5万円/㎡と比べた場合、世田谷区は近隣エリアよりも成約㎡単価の相場が低いエリアだということがわかります。

また、その他の比較対象として、城西地区(渋谷区・新宿区・杉並区・中野区) で取引された中古マンションの成約㎡単価約106.7万円/㎡と比べた場合、世田谷区は大幅に下回っており、多摩川を挟んで隣接する神奈川県川崎市で取引された中古マンションの成約㎡単価約58.5万円/㎡と比べると約26万円/㎡ほど上回っています。

23区内における世田谷区の相場は「真ん中」というエリアになっています。

城南地区(品川区・大田区・目黒区・世田谷区)では2021年6月～8月の期間で818件の中古マンション取引が行われ、そのうち世田谷区は266件(約33％)の取引が行われました。中古マンション市場に関しては、6月・7月の取引件数は前年比と大きな差はみられなかったものの、8月においては前年比を大幅に下回る取引件数となっており活発な市場とはなりませんでした。

世田谷区のエリア別市況

世田谷区は渋谷区と目黒区、杉並区に隣接するエリアで、駒沢公園や砧公園などの緑地や下北沢などのオシャレタウンがある一方で、多数の大学が世田谷区内にあることからファミリー層から単身者まで幅広く人気のある街です。

世田谷区におけるエリア別の中古マンション市況としては、代沢・太子堂などのエリアは最寄り駅が三軒茶屋駅・下北沢駅ということもあって成約単価は非常に高くなっています。また、最寄り駅を二子玉川駅とする玉川エリアは駅周辺に大規模な商業施設があり利便性が高いため、ファミリー層からの人気が高く成約単価が高い街です。

閑静なエリアが好まれる

世田谷区は都心まで車で30-40分離れた場所にあり、その地域特性によって都心のような賑やかな環境ではなく閑静な街並みで過ごしやすい環境が好まれる傾向にあります。

実際、世田谷区は隣接する渋谷区と比較して高層のビルやマンションが建ち並ぶわけではなく、落ち着いた街並みとなっており閑静な住宅街が広がるエリアです。

そのため、世田谷区で中古マンションの購入を検討している方は落ち着いた環境を希望していることから閑静なエリアが重要なポイントになるでしょう。

エリアや条件によって相場が異なる

世田谷区は23区内で大田区に次ぐ2番目の広さがあります。そのため、同じ世田谷区であってもエリアによっては相場が異なるため、エリアごとの相場や似ている物件を個別に調査して具体的な相場を知ることが大切です。

例えば、代沢・太子堂などのエリアにおける成約単価の相場は100万円/㎡を超える一方、70万円/㎡を下回る相場のエリアも多数あり、世田谷区を一括りにして相場を把握すると実際の相場と乖離する恐れが高くなります。

したがって、エリアごとの相場や似ている物件を個別に調査することが重要なポイントになるでしょう

信頼できる不動産会社を見つける

マンション査定を受ける際は、1社ではなく複数の不動産会社から査定を取るようにしましょう。その理由としては、査定内容には不動産会社によって差があり、マンションの査定価格にも影響することがあるからです。

複数の不動産会社の査定内容を聞いて相場を把握し、さらに不動産会社ごとの査定根拠を聞いて適正な評価を出しているような信頼できる不動産会社を見つけることが大切です。