戸建ての売却前に外壁塗装はするべきか
戸建て住宅の売却においては、内装や間取りなどの他に「外観」も買い手の購入意思を大きく左右する要因となります。そのため、売却前に「外壁塗装するべき?」という疑問を持つことがあると思います。そこで今回は、売却前に実施する外壁塗装は売却にどのような影響力を与えるのか、また外壁塗装する場合の注意点についても解説していきます。
目次
外壁塗装は「補修」に分類される
まず初めに、外壁塗装の位置づけについてお話します。
不動産の修理・改良には「修繕」と「補修」がありますが、実は修繕と補修の意味は少し違う内容になっているので簡単に触れておきます。
修繕には、不具合が発生している建物・設備などに手を加えて原状回復させるという意味があり、補修には、機能的に問題のない設備・部分を古いものから新しいものに取り換えるという意味があります。
外壁塗装は古くなった外壁を新しく塗り替えるため、修繕と補修のうち「補修」に分類されることになります。補修については、生活に支障が出ない程度の劣化であれば、必ずしも売却前に行う必要がある修理・改良ではありません。
しかし一方の修繕については、生活に支障を及ぼすような劣化のものが多く、売却を検討するのであれば売却前の修理・改良が求められます。もちろん修繕しなくても売り出すこと自体は可能ですが、その場合は買い手の購入対象から外れる可能性が高くなり、仮に売却が出来たとしても大きな減価要因となるでしょう。
補修が必要となるタイミングについて
補足として、補修が必要となってくるタイミングについて説明すると、その住宅の建築年数と各設備の耐用年数が重要なポイントになります。
戸建て住宅では、築7年前後で外壁の剥がれが始まるとされ、耐用年数は10~20年とされています。そのため、7,8年の建築年数が経過しているのであれば外壁の補修が問われるタイミングになるといえます。
売却前の外壁塗装は「プラス要因」になる
売却前に外壁塗装を行う場合、査定にプラス要因として影響して売却価格アップを期待することができます。そのため、外壁塗装にかかった費用を取り戻すだけではなく、費用以上の効果が出やすい。といえます。
外壁塗装のメリット
第一印象が良くなる
不動産の売買では内装や設備はもちろんのこと、見た目による外観も購入の意思決定を左右する要因になります。ある程度の築年数が経過している戸建て住宅であっても、外観が築年数を感じさせないものであれば買い手も見つかりやすくなるでしょう。
なお、戸建て住宅の外壁は白系統の色味のものが多いため、個性が強くなると敬遠される傾向があります。注文する際は、付近の住宅と並んでも違和感のない色を選ぶようにしましょう。
広告に掲載できる
補修を行った住宅であれば、「補修済み」という旨を広告に掲載することができます。補修済みという一言が掲載されているのと掲載されていないのでは、買い手からの印象度は大きく異なります。外壁塗装のほかに壁紙貼替え等の補修も取り入れることで、より一層の効果が出やすいといえます。
即住める住宅として扱われる
戸建て中古物件の購入を検討している買い手は、「すぐに住める戸建て」を探す傾向があります。そのため、購入後に補修が必要になりそうな物件は敬遠される可能性が高くなります。また、買い手のニーズを満たす戸建ては成約が早くなり、結果として高値で売却することができます。
外壁塗装をする場合の注意点
相見積もりを取る
相見積もりとは、一つの工事について複数の業者から見積もりを出させて比較することをいいます。なぜ相見積もりが必要になるかというと、同じ「外壁塗装」であっても業者によって単価や扱う塗装材が異なるからです。
例えば、一社に限定して見積もりを依頼した場合、その金額が相場価格に見合う適正なものか判断することが難しく、ケースによっては故意的に金額を引き上げることもあり得ます。
このようなリスクを避けるためにも、複数の業者から見積もりを出させて価格や施行内容が適切なものであるかを比較して判断するようにしましょう。
補修の必要性の有無について不動産会社に相談する
外壁塗装などの補修は、売却にあたって必ず行わなければならないものではありません。素人目で補修が必要か判断できない場合は無理に行わず、不動産会社に相談するようにしましょう。
不動産会社は数多くの戸建て住宅を売却した経験があるため、プロの視点から補修の必要性の有無について判断してくれます。
まとめ
最後にまとめると、売却前の外壁塗装は「売却価格がアップしやすい」「買い手からの印象が良くなる」などの効果があり、費用対効果の側面からみても取り入れていい要素だといえます。
しかし、全ての戸建て住宅に該当するわけではなく、築年数や経年劣化の程度に応じて必要性が変わってきます。そのため、補修の必要性については不動産査定一括サイトを利用して選んだ不動産会社に相談してみると良いでしょう。
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