マンション単価相場

不動産データベース「レインズ」に登録済みの物件について価格と戸数を月単位でまとめている情報サイト「レインズマーケットインフォメーション」を見てみると、2021年1月～3月に東京都文京区で取引された中古マンションの成約㎡単価は約98.9万円/㎡という結果に。

この結果は、同期間における城北地区(文京区・豊島区・北区・板橋区・練馬区)で取引された中古マンションの成約㎡単価約73.3万円/㎡と比べた場合、文京区は近隣エリアよりも成約㎡単価の相場が高いエリアだということがわかります。

また、その他の比較対象として、城西地区(新宿区・渋谷区・杉並区・中野区)で取引された中古マンションの成約㎡単価約98.8万円/㎡と比べた場合、文京区は同じ水準で形成されており、新宿区や渋谷区などを含むエリアと同程度のニーズがあると言えます。

文京区の中古マンション市場は、新型コロナの影響を受けたことによって2020年前半から中盤にかけて成約件数が前年比を下回る結果となりました。しかし、2020年終盤から成約件数が徐々に回復しつつあり、㎡単価に関しては2020年全体を通じても成約件数ほど下落することはありませんでした。

文京区のエリア別市況

文京区は千代田区や新宿区に隣接するエリアで、代表的なスポットである東京ドーム以外にも多くの複合娯楽施設が広がる地域です。また、小石川後楽園や小石川植物園があって緑が多く、閑静な住宅地の一角もあります。

文京区の中古マンション市況としては、小石川や本郷、小日向エリアで中古マンションが多く取引されている傾向があり、その共通点としては千代田区や新宿区などの「都心部に近い」ということが挙げられます。

また間取りに関しては、ワンルームから3LDKとさまざまなタイプの取引がされているため、単身者からファミリー層まで幅広く需要があると言えます。

教育・医療機関の充実度

文京区は、東京大学の他にお茶の水女子大学や順天堂大学などの有名大学が多数あるエリアであり、教育機関が充実していることから治安が良い街です。

教育機関や医療機関の充実度はファミリー層が住まいを選ぶ際の重要なポイントになるため、このような施設が充実しているエリアであれば需要は高くなります。

具体的には、本駒込や本郷エリアは小学校・中学校が多くて落ち着いた街並みの雰囲気があり、医療施設も充実しているのでファミリー層には人気あるエリアです。

また、大塚エリアはお茶の水女子大学や小中学校がある一方で、公園の数が多く緑豊かな街でもあります。大塚エリアの範囲自体は広いものの、教育機関や公園とお寺によって大部分の面積が占められているため、マンションの取引件数は少なめの傾向で稀少性が高くなっています。

新規登録㎡単価が上昇傾向の今が好機

新型コロナの影響もあって東京都全域で直近1年間の中古マンション新規登録数は各月前年比を下回ってしまう結果に。しかし、文京区を含む近隣エリアの新規登録された中古マンションの登録㎡単価は上昇傾向にあります。

もちろん登録された価格で売却できるとは限りませんが、新規登録㎡単価が上昇傾向にある時期に売り出すほうが高い価格で売却できる可能性が出てくるものです。

不動産市場は社会的や経済的なあらゆる要因で変動するため、上昇傾向の時期に売り出すことによってチャンスが広がりやすいです。

信頼できる不動産会社を見つける

マンション査定を受ける際は、1社ではなく複数の不動産会社から査定を取るようにしましょう。その理由としては、査定内容には不動産会社によって差があり、マンションの査定価格にも影響することがあるからです。

複数の不動産会社の査定内容を聞いて相場を把握し、さらに不動産会社ごとの査定根拠を聞いて適正な評価を出しているような信頼できる不動産会社を見つけることが大切です。