いますぐ売るべきマンションとは【売り時を逃す前に】
マンションを高く売るには「売り時」の見極めが重要です。
特に中古マンションは、築年数やエリアなどの違いによって売却価格が大きく変わるため、売り時を逃さないようにしたいものです。
今回は、売り時を見極めるための基準を確認し、「いますぐ売るべきマンション」とはどんなものかを解説していきます。
目次
マンションの価値は築年数により下落していく
中古マンションをできるだけ高値で売るために最重要な判断基準は「築年数」です。
新築マンションと違って、中古マンションは築1~50年でマンションごとの個体差が生まれ、その築年数と資産価値は反比例していきます。
つまり、マンションを高く売るには「できる限り築浅で売る」ことが重要なのです。
築15年以内ならすぐにでも売りたい
東日本不動産流通機構が発表した「築年数からみた首都圏の不動産流通市場(2017年)」を見てみましょう。
中古マンションの成約物件の平均m²単価(グラフ黒線)は「築1年~20年」までは右肩下がりに下落していき、「築20年」を超えたあたりから横ばい価格に推移しています。
このデータから考えると底値になるのは「築20年」ということになりますが、買い手にとって築15年以上は古さを感じますし、補修費用などの心配が出てきます。
売却価格と売りやすさを考えると、「築15年以内」がマンションの売り時だと思ったほうが良いでしょう。
売却価格の相場は1年単位で変動していきますので、早めに売却計画を立てるのがポイントです。これは戸建ての場合も同様です。
築20年以上のマンションには付加価値をつける
築20~35年のマンションには価格差はあまり見られませんが、築20年を超すと売却自体が難しくなってしまうことは言うまでもありません。
最近では、ハウスクリーニングや部分リフォームを取り入れるなどの”付加価値”をつけることで、売却を実現している中古マンションが増加しつつあります。
パナソニックが運営するリアリエ(ReaRie)のように、リフォームプランを用意している不動産会社を活用しても良いでしょう。
大規模修繕から考えるマンションの売り時
マンション売却ではマンション特有の「大規模修繕」についても意識しておくべきです。
大規模修繕とはマンションの老朽化を防止するために、10~15年に一度行われる計画的な修繕のことで、修繕積立金を使用して実施されます。
最近では、大規模修繕後に修繕積立金が増額し、マンションが売れにくくなるケースが増えてきています。
つまり、大規模修繕から考えるマンションの売り時は以下のようになります。
- 修繕後に修繕積立金が増額するマンションなら「大規模修繕前」に売る
- 修繕後も修繕積立金が増額しないマンションなら「大規模修繕後」に売る
修繕することでマンション全体の価値は高まるため、大規模修繕後も修繕積立金が変わらないなら、売り時は”大規模修繕後”になることを覚えておきましょう。
修繕積立金の変動は修繕計画で確認する
大規模修繕後の修繕積立金の対応は、マンションごとに異なります。修繕積立金が増額するかどうかは「長期修繕計画の計画期間が30年以上あるか」がポイントになります。
計画期間を30年以上に設定していなければ、年数が経過していくごとに修繕金が不足していき、結果的に積立金増額や一時徴収が行われることになるでしょう。
大規模修繕は上記で解説した築年数と関連性が深いので、合わせて確認しておきましょう。
マンション売却は保有年数「5年超」で税金負担が軽減
マンションを売却して売却益(譲渡所得)が発生すると、この利益に対して税金がかかります。この税金計算の際に使う税率は「マンションの保有年数」によって以下のように異なります。
- 短期譲渡所得(保有年数5年以下):課税譲渡所得金額×税率39.63%
- 長期譲渡所得(保有年数5年超え):課税譲渡所得金額×税率20.315%
たとえば売却益が1,000万円なら、税額は以下のようになります。
- 短期譲渡所得(保有年数5年以下):約390万円
- 長期譲渡所得(保有年数5年超え):約200万円
このように、短期か長期かの違いだけで課税額が大きく変わることになります。売却を検討しているマンションの保有年数が4年の場合は、税率を考えて1年だけ待ってみるのも良いでしょう。
ただし、築年数の経過によって資産価値が低下して売却益が出ないこともありますし、マイホーム売却の際に利用できる「3,000万円の特別控除の特例」を適用すれば税金が発生しないケースもあり得ます。
この点については、査定を行った後に不動産会社と売却タイミングを相談してから、最終決定しても良いかもしれません。
住宅ローン「低金利」の今がマンションの売り時
価格帯が高い新築ではなく、価格帯が低い中古マンションを購入する人が増えたものの、ほとんどのマンション購入者は住宅ローンを利用することになります。
現在の住宅ローン金利は、「最低金利」だと言えます。
1.0%でも金利が高くなれば支払総額も百万円単位で変わってくるため、この低金利の今のうちにマンション購入を検討するユーザーは必然的に増加します。
購入希望者が増えるということは「売り手市場」に発展する可能性も考えられます。購入希望者だけではなく売却希望者に対しても、現在の低金利は不動産売買の追い風になっているでしょう。
ただし、景気変動やアメリカでの利上げ実施など、金利の引き上げが実施されることも想定できます。不動産市場が変動する前の今こそ”マンションの売り時”だと言えるでしょう。
まとめ
マンションの売り時について、「築年数」「大規模修繕」「税率」「低金利」という視点で考えてみました。
築年数や低金利にかかる要因を考えると、ほとんどのマンションが今すぐ売却計画を実行すべきでしょう。大規模修繕や税率を考慮し、保有年数を調整してから売却するのも有効的な方法です。
まずは現在の査定額を確認し、不動産会社と話し合ってから売却タイミングを見計らってみてはいかがでしょうか。
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