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夏場以外も要注意! 「水系感染症」を知ってより快適な水ライフを送ろう

夏場以外も要注意! 「水系感染症」を知ってより快適な水ライフを送ろう

 酷暑の夏が去って、過ごしやすい季節になってきた。暑い時期は健康面では、熱中症や食中毒に気をつけていたことと思うが、食中毒を引き起こす菌やウイルスは季節に変わりなく存在している。そしてそれらは食べ物だけでなく、われわれが普段飲んでいる水にも隠れているのだ。東京都福祉保健局は、水が原因で引き起こされる食中毒「水系感染症」について、注意を呼びかけている。果たしてどんな害があるのだろうか? 水に対する意識を高めるために、調べてみた。

コスモウォーター

◆身近な動物からも感染の恐れが…

「水系感染症」は、水を飲むことで引き起こされる感染症の総称。この水に食中毒の原因となる菌などが隠れていると、さまざまな症状に悩まされることになる。

 東京都福祉保健局では、水系感染症を起こすワースト3を発表している。第1位は「病原大腸菌」で、6割近くがこの菌によるものだそうだ。第2位は「カンピロバクター」で、約2割を占める。そして第3位がニュースでも時々取り上げられる「赤痢菌」。どんな菌なのか、同局の資料を元に、個々に見てみよう。

 病原大腸菌は、食中毒などを引き起こす大腸菌の総称。有名なところでは「O157」がそうだ。大腸菌というだけに、動物の腸の中を住みかにしていて、排泄物が感染源となることが多い。同局では、沢や小川の水に気をつけるよう警鐘を鳴らしている。都市部に住んでいるとウシやウマなどの家畜とは無縁だが、キャンプや釣りなどのアウトドアレジャーに出かける人も多い。特に秋はキノコ狩りや栗拾いなど、野外での楽しみが増える。こうしたとき、見た目がキレイだからと安易にその辺の水を飲んだり、コップをすすいだりするのは危険だ。上流で野生動物の排泄物が流れ込んでいることもあるからだ。

動物と触れ合ったらしっかりと手洗いを

動物と触れ合ったらしっかりと手洗いを

 件数では病原大腸菌が多くを占めるが、同局では第2位のカンピロバクターが、最近要注意という。その理由は、ちょっとした注意で防げるはずの、この菌による食中毒が増加傾向にあるからだそうだ。

 カンピロバクターも、ウシ、ブタ、ヒツジ、ニワトリ、イヌ、ネコ、ハトなどの動物の腸の中などに住んでいる。病原大腸菌と同じく、感染ルートは動物の排泄物ということになるのだが、ペットやハトといった都市部でも身近な動物に関係している点が厄介である。

 普通、生き物は酸素のある環境を好むが、カンピロバクターは微好気性という、酸素が少しある環境が暮らしやすいという。酸素がありすぎるとか、酸素がまったくない環境は苦手という変わった性質を持っている。

 この菌に感染すると下痢、腹痛、発熱の他、倦怠感、頭痛、めまい、筋肉痛などを発症することもある。セキや鼻水は出ないが、風邪だと自己診断してしまう人もいるとか。ただ、適切に治療を受ければ治りやすい。免疫力が低下した人や、高齢者、0~4歳までの乳幼児がかかりやすいという報告がある。

 続いて赤痢菌。これは人間の排泄物が感染源となることが主。東南アジアなどの、上水道の衛生が完備されていない地域での発生が多い。日本国内では戦前戦後などに多かった病気のように思われているが、1998年には長崎市で井戸水が原因の集団感染や、21世紀に入ってからもちょくちょく赤痢の被害は報告されている。全身の倦怠感、発熱、下痢が主な症状だが、薬による治療で数日で治るので、難しい病気ではなくなっている。

◆水系感染症とは無縁のウォーターサーバー

 さて、こうした水系感染症を防ぐにはどうしたらいいのか。同局によると、塩素消毒が有効で、水道水はしっかりと死滅させているため安全とのこと。日常的な対策としては、当たり前のことだが、手洗いをきちんとすること。トイレの後はもちろん、動物を触ったりペットと遊んだ後も、消毒用せっけんで手を洗い、排泄物の後始末にも十分注意を払うことだ。

 もう一つ重要な点は、「感染源に近づかない」ということだろう。大きな意味でこれをクリアしているのが、ウォーターサーバーだ。ウォーターサーバーに使われている水は、厳正なチェックを受けた地下水が多いが、出荷までにさらに加熱やろ過といった処理が行われるので、安全性はまったく問題はない。

 しかし、基本となる水がもともとクリーンでなければならないことから、採水地を人家や農地、工業地帯から遠く離れた場所に設定しているウォーターサーバーメーカーは多い。例えば「アルピナウォーター」の採水地は長野県の安曇野の山奥、「フレシャス」は富士山麓の国立公園内、標高1000メートル地点。そこで、地下深くからの水をくみ上げるので、地表にいる動物の影響は受けない。食中毒を引き起こす原因とは無縁な水なのだ。

      ウォーターサーバーの水は人間からも動物からも隔絶された地下から

ウォーターサーバーの水は人間からも動物からも隔絶された地下から

 ウォーターサーバーが水道水のように塩素消毒をしなくても安全に飲めるのは、水の由来からして違うからだ。

 3大食中毒菌は、熱にも弱い。だいたい75度くらいで死滅してしまう。ウォーターサーバーのお湯の設定は80~90度であるから、菌は生きていくことができない。「コスモウォーター」などは、定期的に内部を熱湯の循環により消毒しているため、より安全な水ライフを提供している。

   

 ウォーターサーバーの水は、そのままでも安全でクリーンだが、より快適に使うために、こうした水系感染症の知識も頭に入れておくといいだろう。

   
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