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浄水場の水から化学物質が検出!? 安全・安心な水の選び方とは…?

浄水場の水から化学物質が検出!? 安全・安心な水の選び方とは…?

 私たちが日常飲んでいる水は純度100%ではなく、微量のミネラルや炭酸ガスなどさまざまな物質が溶け込んでいる。人間の体に有益なミネラルを含んでいたりもするが、まれに地上の化学物質が地下水に影響を与えるケースがある。今回は、最近報じられたニュースから、地下水の安全について考えてみよう。

コスモウォーター

◆浄水所の水から化学物質が…

 地下水は雨や地上の水が元となっているため、大気や地表、浅い土壌の影響を受けることがある。ときどき工場や石油関連施設がある場所の地下水から、重金属や自然界にない化学物質が検出されたというニュースを耳にする。日本は排水や有害物質の廃棄についてシビアだが、それでも流出した物質が土壌や水を汚染してしまうケースは少なからず起こっている。

 先日、朝日新聞が東京都多摩地区の浄水所の一部の水道水から、化学物質が無視できない濃度で検出されたというニュースを報じた。この物質は、有機フッ素化合物といい、フライパンの表面加工や衣類の撥水剤、泡消火剤などに使われている。この化合物の中で、「PFOS」「PFOA」という物質が検出されたという。

 環境省などの資料によると、PFOSは人体への悪影響はハッキリわかってはいないものの、国際的に製造や使用の制限がされており、国内でも原則的に製造も使用も禁止されている。PFOAは国内での制限はないが、IARC(国際がん研究機関)が、発がんのおそれがある物質として分類。また、フッ素関連製品を製造する大手化学メーカーでは使用自粛の動きが広がっている。ともに自然分解されにくく、体内に蓄積しやすい特徴があるという。ちなみにこれらの物質は沖縄でも見つかっており、嘉手納や普天間基地の近くで濃度が高かったという報告がある。

地上から浅い場所にある地下水は環境の影響を受けやすい

地上から浅い場所にある地下水は環境の影響を受けやすい

 多摩地区の1つの浄水所では、2種類合わせて101ナノグラムが検出された。国内では基準値はないが、アメリカでは70ナノグラム以下という目標があるため、その基準に照らし合わせるとやや多いということになる。しかし東京都は2019年6月にこの事態を把握しており、井戸からの水のくみ上げを停止して水道水に影響が出ないよう措置をとった。東京都水道局でも、リリースで「万全の対応」をしたとアナウンスしている。

 それなのに、なぜこれらの物質が入り込んだのかは調査中とのことだが、原因は地上にあると見られている。

 日本国内の水道水は主に河川や湖沼、ダムを水源としているが、一部地下水も使われている。また、地下水は市販のミネラルウォーターの原水として利用されることもある。では、ウォーターサーバーの水を取り巻く環境はどうだろうか?

◆長い年月をかけてろ過された天然水

 地下水をくみ上げる井戸には、大きく分けて2つの種類がある。「浅井戸」と「深井戸」で、文字通り、くみ上げる深さを表している。

 浅井戸は、深くても地下10メートル程度。昔から家庭などでよく使われてきたのは、このタイプの井戸だ。地表に極めて近いため、掘りやすくくみ上げも楽だし、雨が降れば短期間で水が溜まりやすいメリットはあるが、地上環境の影響を受けやすい。井戸の近くに農薬などをまいた場合、ろ過や分解されないうちに井戸水に到達してしまう可能性がある。

 対する深井戸は、地下30メートル以上という深い場所から水を採取する。ウォーターサーバーの天然水の多くは、深井戸を掘ってくみ上げられている。一例を見てみよう。

 富士山周辺には、ウォーターサーバー用の水をくみ上げている採水地が点在している。「コスモウォーター」もその1つで、富士山麓の地下200メートルを流れる地下水を利用している。「プレミアムウォーター」は、富士山からの水の恵みを受けている富士吉田市の地下200メートル。ここまで深くなると、富士山周辺の玄武岩(げんぶがん)の岩石層が地上の不純物をろ過し、非常にクリーンな水になる。採水地の地上部分は、人家や工場、高速道路などの人工物から離れた環境のため、降った雨が汚染されにくいのも特長だ。

 長野県に採水地を設けている「アルピナウォーター」も水をくみ上げる施設は、人里離れた水源に近い場所に置いている。しかもくみ上げたキレイな水を、RO膜というウイルスさえ除去できる超高性能フィルターでろ過している。

 さらに深い場所からくみ上げているのは「日田天領水」。ボトルに入っている水の故郷は、大分県の山中からなんと1000メートルも掘り下げた地点だ。

地層や岩石層は、天然のろ過装置

地層や岩石層は、天然のろ過装置

 ウォーターサーバーに使われる天然水は、地上や空気中の有害だったり不要だったりする物質が地層や岩石といった自然のろ過装置によって除去され、長い年月をかけて作りだされたもの。さらにメーカーでは酸性度やアルカリ度、カルシウムやマグネシウム、鉄などのミネラルの含有量によって、おいしい水としてバランスに優れたものを厳選している。

 各メーカーとも水質については定期的に検査を行っており、その結果をサイトで公表しているところも多い。また、複数の採水地を持っている場合、採水地Aで異常が見られたら、採水地Bに切り替えるといったバックアップ体制を整えていたりする。

 日本の水道は、世界の中でもトップレベルの安全性を確保しているが、河川や地表に近い地下水を使っているため、時に環境からの影響を受けることがある。各地の水道局も水質に関する情報をサイトで常時公開しているので、気になる場合は調べてみるといいだろう。

   
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