ウォーターサーバー市場調査その3 今、巷で売れている水って?
前回に引き続き、猛暑&水不足の今夏の水マーケットを調査するべく「楽天市場」の水関連商品の動きについて聞いた。
ウォーターサーバーを買うのにランキングを参考にする人も多いと、楽天 ECカンパニー PR推進課の佐野奈津美さんは言っていたが、ミネラルウォーターなどの一般的なボトルウォーターもしかり。
[ps-image src="/lab/waterserver/wp-content/uploads/2016/08/rakuten_sano_2.jpg" alt="楽天ECカンパニー PR推進課 佐野奈都美さんに話を聞いた。" class="alignnone size-medium wp-image-2029" width="650" height="581" style="margin-right: 30px; margin-top: 5px; margin-bottom: 12px; float: left;"]キャプション「楽天市場の年間売り上げランキングでも、お水は毎回TOP10の上位に入っています。今年の上半期総合ランキングでも、4、5位はお水です。お水は健康に直結しているので、ミネラル分の多いものや、天然水を選ぶ方も多くいます」(佐野さん 以下「」は同)
ちなみに楽天市場での全商品の売り上げの動向を示す「2016年 楽天上半期ランキング」(2016年8月5日時点)を見てみると…
- 1位:『ボタニカル シャンプー/トリートメント【ボタ二スト】』
- 2位:コンタクトレンズの『メダリストワンデープラス』
- 3位:『ミネラル酵素グリンスムージー』
- 4、5位は、お水の中でもダントツ人気の『クリスタルガイザー』(500㎖)
となっている。
おなじみのペットボトルウォーター『クリスタルガイザー』は同じ商品なのに、4、5位? と思われるかもしれないが、これは『爽快ドリンク専門店』と『楽天24』という、異なる販売店で共にランクインしているのが理由だ。
人気の高い水の種類は?
楽天市場では、約2万7000点のお水やミネラルウォーターが販売されているが、硬水、軟水、炭酸水など、お水の種類でいうといったい何が人気なのだろうか?
「以前は軟水と硬水で分けて商品を紹介していましたが、今は特に分けていません。お水の場合、軟水、硬水、炭酸水、酸素水などのほか、ペットボトルタイプやビンタイプ、国産、外国産…など、さまざまな種類があるので、軟水だから、硬水だから、というだけで選ぶ人は少ないようなんです。
例えば硬水を購入して、“あまり好きじゃない”と思ったら、次に注文する時、違う商品を自由に購入することができるので、それほど皆さん、気にされていないようですね。
それに硬水か軟水かなど商品については、スペックに書かれているので、皆さんそれを見比べて、お好きなものを選ばれているようです」
では、ユーザーが実際に選ぶ基準はどこなのだろうか?
「用途別にお水を使い分けている人も多いですね。料理用には日本の水をという方や、美容や授乳用にと『コントレックス』を選ばれる方、少し前には、炭酸水がブームになり、今は水素水も注目を集めていますが、そのようにランキングの高いものを飲んで見たいという方もいます。炭酸水人気は定番化した感じがしますが、海外モノの人気が高いですね。最近は国産モノも増えていて、お水からラベルに至るまで、すべて国産の炭酸水にも注目が集まっています」
ボトルウォーターからウォーターサーバーへ
節約と備蓄のために、まとめ買いをする人も多いお水。最近は、災害対策もふまえ、食品などを多めに購入し、普段使いしながら備蓄する「ローリングストック」という考え方も浸透してきている。お水においても、日々、飲みながら常に備蓄する人も増えており、少なくなったら注文するというリピーターが主流だそう。
また、ネットでお水を購入する人が増えた理由としては、以下も考えられるという。
「ネットは商品の比較がしやすいこと。さらに、ボトルのお水でいえば、ドラッグストアやスーパー、コンビニなど店頭で買ってしまうと、重くてほかのものの購入をあきらめなければならなかったり、試してみたいけれど複数のお水は重くて持って帰れないなどのデメリットがありますが、ネットで買えば、家まで届けてもらえることも大きいと思います」
その他の傾向としては、外出時に持っていくものは500mlボトル、家で普段使うものは2Lボトルというように、同じ商品でも違うサイズを複数、購入するケースも多いそう。
「それにポイントが多くつくものや、保有ポイントを使って安く買う工夫をしている方も多いですね。ペットボトルのお水のユーザーには、全般的に独身の方が多いようなのですが、結婚したり子供ができたことで、ウォーターサーバーに切り替えるケースも最近増えています」
実際、ウォーターサーバーの売り上げが急増している理由として前回、下記のようなポイントをあげてもらった。
- 【1】震災の影響で生活水の備蓄のため
- 【2】安全に子育てを行うため
- 【3】熱湯や冷水がすぐに出るので時短対応できる
- 【4】食へのこだわりが強く、お料理の際にも安全でおいしいお水を使いたい
- 【5】健康にいい水を飲みたい
- 【6】授乳中の女性がより安全な水を求めている
また、お水は健康や美容に直結しているだけに、産地や成分など綿密に調べ上げこだわっている人も多く、ウォーターサーバー同様、詳しい人や使用者のレビューなどは参考になる。
「天然水かどうかも、お水を選ぶ際の重要なポイントになっています。また500mlボトルユーザーの中には、外出時の持参用という方もいらっしゃるようです。今は『ポケモンGO』でたくさん歩くという人も多いですし、熱中症や脱水症状にならやいように、お水は常に持参し、小まめに水分補給をして、楽しんでいただきたいですね(笑い)」
一昔前に比べると、ここ10年ほどで日本人全体が驚くほど水にこだわるようになったのは事実だ。その傾向は震災以降、ますます顕著になってきている。安全で、よりおいしい水を求めるトレンドはさらに加速していくのは確実だ。