絶賛愛用中だからこそのリクエスト「こんなウォーターサーバーがあったらもっといいのに!」
おいしくて安全な水を、いつでも好きなときに味わえるウォーターサーバー。熱いお湯と冷たい水を出す機能は、ほぼ全てのウォーターサーバーに搭載されているほか、炭酸水や水素水が作れる機種や、デザインやサイズも豊富に選べるようになってきている。
しかし、すでにウォーターサーバーを使用中の人たちは、果たして現在の製品に100%満足しているのだろうか…? そこで今回は、首都圏のウォーターサーバーユーザーに「もしもこんなウォーターサーバーがあったらもっといいのに!」という要望を聞いてみた。
◆ポータブルのサーバーがあったらいいのに
36歳の畑野郁恵さん(仮名)は、ご主人がアウトドア志向のため、家族でよく郊外のキャンプ場などへ出かけるという。
「わが家では『アルピナウォーター』を使っています。そこで思ったのは、車に載せられるくらいコンパクトなウォーターサーバーがあったらいいなということです。キャンプ地は人里離れていて、いい水が流れているとは思うのですが、生水はやはり子どもに飲ませたくありませんから」
畑野さんは、ペットボトル入りのミネラルウォーターを、クーラーボックスに入れて持って行くとのこと。ただ、使う量が多いときは足りなくなってしまう。
「ウォーターサーバーには『卓上型』があるのは知っています。でも小型化されているとはいえ、車では場所を取ってしまうと思います。私が理想としているのは、電気炊飯器程度の大きさのものです。電源は、車から供給できるので大丈夫かなと」
卓上型のウォーターサーバーは「フレシャス」「プレミアムウォーター」「日田天領水」などいくつものメーカーが取り扱っている。いずれも高さは床置き型よりかなり低くなっているが、サーバーの構造上、設置面積は変わらないことがほとんどだ。ウォーターサーバーはお湯や冷水を出すためのパイプや、製品によっては温度管理やメンテナンスのための電子回路が搭載されている。また、サーバー本体をコンパクト化すれば専用の水ボトルを新たに製造する必要が出てくるという問題もある。
「私のようなニーズが増えて、さらに小型のウォーターサーバーができたらいいなと思います」
車にウォーターサーバーを乗せて出かけたいという人も
◆もっとコンパクトなサーバーがあればいいのに
同様に小型のウォーターサーバーを求めているのは、62歳の山口佐紀さん(仮名)。
「4年ほど前から『うるのん』を使っています。水を飲んだり料理に使ったりするのに、一番使い勝手がいいリビングに設置しています。ただ、わが家の造りがちょっと入り組んでいるので、自室から水を取りに行こうと思うと少々不便なんです」
山口さんのお宅は、親から受け継いだ古い日本家屋がベースだが、15年ほど前に増築を行った。息子さんが、いずれ家族を連れて実家に戻ると話していたからだそうだ。
「増築したほうに、私たち夫婦の居室を作りました。ですからリビングに行くまでに、廊下をいくつか曲がったり、別の部屋を横切ったりする必要があるんです。居室にもう一つウォーターサーバーを置くという方法もありますが、家具や荷物をかなり詰め込んでしまったので、置き場所がないんです。電気ポット感覚で使える、小さなウォーターサーバーがあったら便利だろうなと思うことがあります」
夜中に喉が渇いたときにリビングに行くのが大変と話す山口さん。現在は密閉性の高い水差しにウォーターサーバーの水を入れて、居室に戻るようにしているとのこと。
◆もっと大きいボトルがあればいいのに
逆に「大きいサイズ」をリクエストする人もいる。41歳の野本英子さん(仮名)は、その1人。
「使っているのは『コスモウォーター』です。水のボトルを本体の下に入れるのが楽で、気に入っています。私が思うのは、もっと大きなボトルがあったら…ということです」
ボトルが大きくなると、重量も比例して大きくなる。水は1リットル=1キロだから、5リットル増えれば5キロ増になってしまうが…。
「配送された水ボトルは部屋の隅にでも置いてもらって、そこからパイプでサーバーに水を送るんです。水の残りを気にせずにたっぷり使いたい、ボトル交換の頻度を減らしたいという、私のわがままですが…(笑い)」
水を送るには圧力をかける必要があるので、野本さんのアイデアは実現が難しそうだが、それだけウォーターサーバーの水を愛用していることが感じられる意見かもしれない。
未来にはどんなウォーターサーバーが?
◆硬度を変えられるサーバーがあったらいいのに
ウォーターサーバーの機能面での「理想」を考えているのは、35歳の江藤雅代さん(仮名)。
「私はもともと海外製のミネラルウォーターをよく飲んでいました。日本の水と欧米の水で違う点の一つが、硬度ですよね。ウォーターサーバーに自在に硬度を変えられる機能があったら面白いだろうなと思っています」
硬度は、水1リットルに含まれるマグネシウムとカルシウムの量で変わる。日本の天然水や水道水の多くは、1リットル中50ミリグラム以下で、硬度が低い軟水。海外の水は「エビアン」が300ミリグラムなど、比較的ミネラル分の含有量が多い硬水だ。
「日常飲んでいる『アクアクララ』は29ミリグラムで、かなりの軟水です。ここにミネラルを足す“硬度調節機能”があれば、硬水の味も楽しめると思うんですが…」
ミネラルの量が多いと、水の味が「渋みがある」「重い」といった感想を述べる人がいる。そうした味の変化を求める人にとっては、よい機能かもしれない。ただ、料理やお茶には、食品への浸透性が高い軟水の方が向いていることが知られている。
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実現性はともかく、こうした「未来のウォーターサーバー」を想像するというのも楽しい。最近ではボタン一つで水が出せたり、内部をセルフクリーニングできたりといったハイテクサーバーが増えてきた。ニーズが増えれば、さらに高機能で小型のウォーターサーバーが登場するかもしれない。