ウォーターサーバーを徹底比較!

あの「星野リゾート」がペットボトル削減を宣言! ウォーターサーバーから考えるゴミ問題と環境保護

あの「星野リゾート」がペットボトル削減を宣言! ウォーターサーバーから考えるゴミ問題と環境保護

 ゴミの処理をどうするかというのはいまに始まった問題ではないが、ここへ来て関心を集めているのが、プラスチックやビニールなどの樹脂を用いた製品の環境への影響だ。そんな中、有名なリゾート企業までペットボトル削減に動き始めたようだ。そこで今回は、いま注目されている環境問題と、個人ができる環境保全活動をウォーターサーバーの側面から考えてみた。

コスモウォーター

◆1分間に100万本消費!?

 周知のとおり、プラスチックやビニールは木や紙に比べて自然の中で分解されにくい。当然、生物の体内でも消化されることはまずないため、こうしたプラスチックゴミを飲み込んだ生物が食べ物を摂取できなくなり死んでしまうといったことが、世界各地で起きている。

 ビニール袋やプラスチック容器は、生物が飲み込むと消化器が詰まるというダイレクトな被害が即座に起こるが、一方でじわじわと生物の体をむしばんでいくゴミの対策も急がれている。「マイクロプラスチック」という直径5ミリ以下の小さなプラスチック片がそれだ。徐々に生物の体内に蓄積されていくだけでなく、水に混入すれば人間が飲んでしまうこともあり得る。マイクロプラスチックの水道水からの検出は日本国内でははっきりとしたデータはないが、アメリカやヨーロッパ、東南アジアでは報告がある。この微細な物質による人体への影響はまだわかっていないものの、消化できない物質を体内に取り込むのは、決して良いこととはいえないだろう。

 製造するほうも使うほうも楽なペットボトルだが、イギリスの新聞『ガーディアン』の調査で、世界で1分間に約100万本が消費されている計算になるという。それらがすべて、廃棄された後に100%リサイクルされることはない。処理されず残ったプラスチックゴミは、地球上にどんどん堆積する。そこで、今後の環境へのリスクを少しでも減らす対策が、いろいろと始まっている。たとえばサンフランシスコ空港では、空港内の売店でペットボトル入りのミネラルウォーター販売を中止する決定をしたという。

ペットボトルは手軽だが…

ペットボトルは手軽だが…

 そうした中、日本全国でリゾートホテルや温泉施設などを展開する「星野リゾート」が、ペットボトル削減に動き出した。ホテルの客室にペットボトル入りミネラルウォーターを置くのを廃止するとのこと。まず11月1日に開業した「リゾナーレ那須」から開始して、徐々に他の施設にも広げていくという。

 では、水を飲みたいと思った客はどうしたらいいのか? 同社が取ったのは、ロビーなどのパブリックなスペースにウォーターサーバーを設置すること。客は水が飲みたくなったらコップを持っていき、自分で注ぐ。ウォーターサーバーの場合は、冷水でもお湯でも瞬時に出せるのが利点だ。インスタントコーヒーや紅茶のティーバッグ、粉末スープなどを備えていれば、いろいろなドリンクを楽しめる。保温ボトルを持っていれば、さらに効果的な使い方ができるだろう。

 同社は環境保護を実践的に考えており、長野県軽井沢の施設ではホテルでは難しいとされる、焼却ゴミや埋め立てゴミゼロを2011年に達成している。

◆マイボトル携帯がゴミ削減に

 企業単位でなくても、ペットボトルを減らす工夫は個人個人でも可能だ。埼玉県、兵庫県、福井県、名古屋市など「マイボトル運動」を行っている自治体は多い。保温容器を製造している象印マホービンも推奨している。

 ウォーターサーバーでは水を入れたボトルやパックが使われているが、そのほとんどはプラスチックのような素材だ。ペットボトルと同じPET樹脂が使われているものもある。「ワンウェイ方式」と呼ばれる使い捨てボトルを使うサーバーの場合は水を使い切ったら当然、廃棄することになる。しかしウォーターサーバー+マイボトルにして、外出先で飲料を新たに買う機会を減らせば、ゴミの削減に貢献できるのではないだろうか。

 たとえば毎日、出かけるたびに500ミリリットル入りのペットボトルドリンクを買ったとしたら、10日で10本のペットボトル廃棄物が出る。それを買う代わりに、マイボトルに水を入れて持ち歩けばゼロにできる。

マイボトル&ウォーターサーバーでゴミ削減に貢献

マイボトル&ウォーターサーバーでゴミ削減に貢献

 さらに、ゴミを出したくないというのであれば「リターナブル方式」のウォーターサーバーを使えばいい。これは空になった水のボトルをメーカーで回収し、リユースやリサイクルに回すというもの。「アクアクララ」「クリクラ」「アルピナウォーター」「マーキュロップ」などがこの方式を採用しており、自社配送を行っているため配送コストが比較的安いケースもある。ただ、回収のための拠点が必要なため、エリアが限定される点には注意が必要だ。

 マイボトルに水を入れて持ち歩く場合には、注意すべき点もあることを忘れてはいけない。ウォーターサーバーに使われている水は非常にクリーンに生成されているが、消毒用の塩素が入っていないため水道水よりも傷みやすい。マイボトルに一度口をつけてしまうと傷みが早まる可能性もあるので、長時間残しておくようなことは避けたほうがいいだろう。

 ウォーターサーバー各社は、ゴミ問題のみならず採水地の環境保全にも力を入れている。いい水を未来に残すために、私たちユーザーとしてもできることを考えていきたいものだ。

   
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