ウォーターサーバーの水で料理したら…どれくらい使うのか調査
ウォーターサーバーは日常の飲料水として使用したり、お茶やコーヒーに使う人が多かったが、最近では料理用の水として使う人も増えてきた。ユーザーの声を拾ってみると「お米がおいしく炊ける」「煮物の味がよくなった」などのコメントを耳にする。では実際、ウォーターサーバーの水を日々料理に使うと、どれくらいの使用量になるのだろうか? 今回は、ウォーターサーバーの水を毎日の献立に利用している主婦に詳しく聞いてみた。
◆ボトル交換の目安は1週間
谷口春子さん(仮名)は、40歳。ご主人と3人のお子さんの5人家族だ。「アルピナウォーター」を、主に料理用として使っている。
朝はパン食が多いのと、昼は全員出かけていることが多いので、水はほとんど使わないという。ウォーターサーバーの出番は夜になってから。
「水を使うのはもっぱら晩御飯です。子どもは上の2人が中学生で食べ盛りなので、ごはんは1回に4合は炊きますね。炊きあがりのお米の固さにもよりますが、お米1合に水はだいたい200ミリリットルですから、炊飯には800ミリリットルくらい使うことになります」
食事はもちろん、ごはんだけではないから、そこにおかずが何品か付く。主菜が焼き魚やハンバーグなら水はそれほど必要ないが、カレーや煮物となると消費量は増加する。谷口さん宅では1日の食事の支度で平均約1.5リットル使うことになるそうだ。
「献立によって差は出るものの、ボトルが12リットルタイプだった場合は、だいたい1週間くらいで交換していますね。ある知人からは『なんでもかんでもウォーターサーバーの水を使うのは、もったいないのでは?』と言われたことがあります。でも、クリーンでおいしい水を使うことは子どもの将来のためにもなると思っているので、少しも無駄だとは思っていません」
◆半月毎にボトル交換
61歳の橋本光子さん(仮名)も、ウォーターサーバーの水を食に活用している一人だ。愛用のウォーターサーバーは「うるのん」。しかし、料理のすべてに使っているわけではないという。
「私はおかずの煮炊きには浄水器を付けた水道水を使っていますが、炊飯だけはウォーターサーバーの水を必ず使っているんです。その理由は『お米』です。私は秋田の出身で、故郷にいる親せきや友人がちょくちょくお米を送ってきてくれます。本当の意味で、米どころからの産地直送です。ですから、いいお米をいいお水で炊こうと考えたわけです」
おいしいお米は「いい水」で炊きたい
橋本さんがそもそも、ウォーターサーバーを導入しようと思ったきっかけは「おいしいお米をよりおいしく」だったそうだ。
「うちは夫と二人暮らしですから、そんなに大量には使いませんね。炊飯だけなら1日あたり400ミリリットル程度。多くても600ミリリットルくらいでしょう」
12リットル入りのボトルであれば1か月近くもつ計算だ。しかし、お茶などにも使うので、実際は半月くらいでボトルは空になっていると橋本さん。
「ふだん炊飯にしか使いませんが、高級なカツオ節やコンブをいただいたときは、ウォーターサーバーの水で出汁を取りますね。私の場合は『とっておき食材』に使う傾向があるみたいです(笑い)」
◆ボトル交換は2週間おき
志村成美さん(仮名)は38歳で、ご主人と10歳の娘さんと3人暮らし。ウォーターサーバーは3年前から「クリクラ」を使用している。
「硬度が低い軟水なので、調理時間の短縮に役立つんです。水は硬度が低いほうが食材への浸透がよくなりますから」
1リットルの水に含まれるカルシウムとマグネシウムの含有量が、水の硬度だ。硬度が低いとミネラル分は減るものの、食材へ浸透しやすくなる。クリクラは硬度30とかなり低い。
「私も働いているので、食事の支度が効率よくできるのは助かるんです。ウォーターサーバーの水は、ごはんやおかずだけでなくパスタをゆでるときにも使っています」
ウォーターサーバーの水はパスタのゆで水としても適している
一般的にパスタをゆでるには、100グラムにつき1リットルが目安とされている。志村さんのお宅では、多いときは週に2回以上パスタが食卓に上ることがあるという。
「手軽であることと、娘がパスタ好きということもありますね。もちろんパスタの味は毎回変えますし、フェットチーネやペンネといった形の違うものも使います」
ゆで水にも使っているとなると、大量の水を消費しているように思えるが、志村さん宅では12リットル入りのボトルを2週間に1度交換するくらいだとか。
「3人家族だし、娘がそこまでたくさん食べないからかもしれません。ウォーターサーバーの水は調理時間が短くなることも利点ですが、安全でおいしいということが一番大きいと思います」
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料理にまでウォーターサーバーの水を使うと、かなり頻繁にボトルを交換する必要がありそうに思えるが、意外とそこまでではないようだ。水の消費量は家族構成や食事の量によって変わってくるし、毎食すべての料理に使う人もいれば、ポイントを決めて使う人もいる。それぞれの家庭で、ベストな使い方を探してみるといいだろう。