マイボトルブームは女性が牽引!? 「水筒利用アンケート」でわかったその実態とは…
コンビニや自販機など、日本ではどこでも手軽にさまざまな飲みものが手に入る。しかし、市販品ではないお気に入りの水やお茶を出先でも飲みたいというニーズもあり、そうした人が使うのが水筒、最近でいうと「マイボトル」だ。先日、インターネット調査などを行う「マイボイスコム」が日常の水筒利用についてアンケートを行った。それを元に、どんな人がどのような理由で使っているのか見ていこう。
■マイボトル利用目的の1位は…?
いわゆる「水筒」は、最近では「マイボトル」と呼ばれるタイプが主流になり、昔ながらの登山や遠足に使うようなアウトドアな作りのものより、軽くてオシャレなものを目にすることが多くなってきた。
「マイボイスコム」が行ったのは、「水筒に関するインターネット調査」で、今回が3回目となる。2019年10月1~5日に実施し、1万114件の回答があった。では、個々の調査結果について、順に見ていこう。
水筒の利用者は5割強いたという。男女比を調べたところ女性の割合が高く、特に40~70代の女性はそれぞれ6割以上が利用していると答えた。
まず、なぜ水筒を利用するのか、その動機を見てみよう。複数回答で募ったところ、以下のグラフのようになった。
「マイボイスコム」調べ(以下、グラフは同)
一番多かったのが、「節約のため」の52.7%。これは、出かけるたびにドリンクを買っていたら、その都度百数十円の出費になるからだろう。1本1本は安かったとしても、10日で1000円以上、年間では3万円を超える出費になる。水筒を使う理由として、十分うなずける。
次いで、「まめに水分補給をしたい」「いつも冷たい・温かいものを飲みたい」がそれぞれ40%強。そして「ゴミの減量など環境への配慮」をあげた人が16.7%いた。やはり今の時代、環境問題を考える人が一定数いるということだろう。
ただ、水筒を持ってはいても、常用していなければ意味がない。そこで、どのくらいの頻度で使っているかも調べている。
水筒を利用しない人を除くと、利用している人は「ほぼ毎日」と「週に4~5日」を合わせると、だいたい2人に1人の割合となる。これは過去の集計結果を見ても同様の傾向があるようだ。ただ、「月に1回以下」という人も5人に1人くらいいるようで、使用頻度は両極端なのかもしれない。
利用している水筒のタイプは複数回答で、「直飲みタイプ:ワンタッチ式」「直飲みタイプ:マグタイプ」が、それぞれ4割程度で大勢を占めた。次いで「コップつき」17.1%、「プラスチックボトル」13.7%といった状況。特に「直飲みタイプ:マグタイプ」は女性の5割が使っている結果となった。一方、昔ながらの「コップつき」の水筒は、若い女性で使っている人は少ない傾向が見られた。
そして、どんなところに持っていくか「水筒を利用する場面」についての質問では、複数回答で、「職場や学校で」が46.7%で最も多かった。「旅行、ドライブ」「長時間外出する」を合計すると3割程度で、これはレジャー用途ということになるかもしれない。レジャーやアウトドア用の水筒の場合は、先の質問であったように月に1度しか使わないということは十分考えられる。
ところで、このアンケートでは水筒に対するネガティブな意見も集めている。水筒を利用していない人から「なぜ使わないか」について聞いた結果を列挙してみよう。
「飲み終わったあとの持ち運びが面倒」「保温機能が何時間持続するか商品パッケージに記載してもらえたら」「持ち運びやすいものを選ぶと、容量があまり入らず困っている」「パーツが多いので、解体したあと洗って乾かしてまた組み立てるのが面倒」…などなど。万人が納得できるものはなかなかないと思われるので、使おうと思う人は自分の利用シーンに一番適した機能やサイズの商品を選ぶといいだろう。
水筒は軽くて持ち運びしやすいものがいい?
■マイボトルとウォーターサーバーの関係
ウォーターサーバーのユーザーでは、マイボトルに水を入れて出かける人の話をよく耳にする。保温性の高いボトルであれば、冷水も温水も長時間水温を保ったまま持ち歩けるし確かに魅力的だ。マイボトルでウォーターサーバーの水を使うことが多い場合は、より注ぎやすいサーバーを選択肢に入れてはどうだろうか。
どのウォーターサーバーも、さまざまな容器に水を入れやすいような構造にはなっているが、メーカーによって若干の差がある。気になるのは、給水口の下にボトルを余裕をもって入れられるかどうかだ。500ミリリットル入りの保温ボトルは、ふたの上から底までの高さは19~22センチ前後のものが多い。では実際、ウォーターサーバーの吸水口の縦幅はどのくらいなのだろうか? いくつか実測してみた。
「キララ」は約23センチ、「ふじざくら命水」は約25センチという結果だった。マイボトルに水を入れるときは、給水口に向かって傾けて差し込むことが多い。20センチの縦幅があれば、500ミリリットルサイズ以下のボトルならほぼ問題ないと考えられる。
ちなみに、ウォーターサーバーの水を持ち歩く場合、水道水のような消毒用塩素が含まれていないため早目に飲んでしまうことが推奨されている。特に口をつけて飲むタイプの場合は、口の中の雑菌が繁殖してしまう可能性があるので注意が必要だ。