シニア世代がウォーターサーバーを選んだのはこんな理由から
人間は年を取ると、体内の水分量が減少してしまうことはよく知られている。また、感覚器官の衰えにより喉の渇きを覚えにくくなり、水分不足から血行が悪化することも、多くの医師が指摘してきた。つまり、高齢者にとっては、水分補給は重要課題。そこで今回は、シニアのウォーターサーバーユーザーたちに、上手な使い方や水分補給のコツを聞いてみた。
◆熱中症対策のため
東京都に住む70歳の高村治郎さん(仮名)は、3年ほど前に「サントリーの天然水」ウォーターサーバーを自宅に設置した。
「ウォーターサーバーとの出合いは、家の近所にある家電量販店の店頭でした。実演販売をやっていたのです。使い方を一通り教えてもらい、水の配送方法や料金体系なども詳しく説明してもらいました。当然、水の性質や安全性についても聞いて試飲もしたのですが、水道水とは別物だと感じましたね。そこで、我が家でも使ってみるかということになったのです」
高村さんはその場でウォーターサーバーを注文し、数日後に届き使い始めた。水そのものがおいしいので、お茶やコーヒーもおいしくなったとのこと。奥さんも料理にウォーターサーバーの水を活用した。
「お茶はもちろんですが、水自体を飲む機会も増えました。ちょうどその年の夏に、テレビで“高齢者の熱中症”について特集していました。妻も私も『おいしい水をいつでもたくさん飲めるようにしたのは本当によかった』と、ウォーターサーバーのありがたみについてあらためて認識しましたね」
特に高齢者は熱中症に特に注意したい
高村さんご夫婦はそれ以来、夏場はもちろん、春や秋でも気温が高くなる日はこまめに水を飲むようにしているだけでなく、寝る前にウォーターサーバーの水を水差しに入れ、寝室に持ち込むようにしているという。
◆健康維持のため
埼玉県在住の加藤義典さん(仮名)は69歳。ウォーターサーバー歴は1年ほどだが、意識して水を飲む習慣をつけて20年近くになるという。
「その理由は50歳のときに脳梗塞にかかったからです。幸い後遺症もなく元気なんですが、かかりつけの医師からは『毎日水分を適宜とってください』と、言われてきました。それからは出かけるときは必ず、ミネラルウォーターやスポーツドリンクを携帯するようになりました」
家にいるときは水道水を飲んでいたという加藤さんだが、そのままではカルキ臭が気になるので蛇口に浄水器を取り付けて、フィルターでろ過した水を飲用水にしていた。
「長年、そうして水を飲んでいましたが、昨年の初めごろ当時使っていた浄水器が壊れてしまいました。買い替えなければと思っていたんですが、知人の家を訪れたときにウォーターサーバーを目にしました。その人は『プレミアムウォーター』を使っていて、私が興味深そうに見ていると、いろいろと説明してくれました」
実際にウォーターサーバーの水も飲ませてもらった加藤さんは、その「プレミアムウォーター」を気に入り、知人の紹介で早速注文。届いた日から、日常の飲料水として常用を始めた。
「浄水器を通した水道水よりも、味が柔らかく感じました。“優しい味”といってもいいかも知れません。それからは、日ごろ飲む水や、お茶をいれる水はウォーターサーバーの水に変えました。台所の水道水は皿洗い程度しか使わないので、浄水器は前よりも安いものにしました(笑い)」
いつでも水分補給できる環境を整えておきたい
それまでは「健康のために水を飲む」ことがメインだった加藤さんだが、ウォーターサーバーを導入してからは「おいしい水を飲む楽しさ」に目覚めたそうだ。
◆仕事中の水分補給のため
埼玉県に住む小倉芳江さんは66歳の主婦。息子さんは独立しているので、ご主人と二人暮らしだ。ウォーターサーバーは1年前に自宅に設置した。
「うちは自営でリサイクルショップを営んでいるので、夫は68歳ですが買い付けなどで遠方へ出かけることはしょっちゅうです。私はその間、お店と電話の番と経理の作業などで、この年齢になってもなかなか忙しい毎日なんですよ」
どういうわけか一昨年ごろから客足が増え、さらに忙しくなったという。その理由は息子さんがツイッターなどのSNSに、実家を紹介したためらしい。
「商品の回転が速くなったのはうれしいのですが、リサイクル品なので店内の空気がほこりっぽくなることがあります。それを察してか、主人はレジの陰にウォーターサーバーを一つ置いてはどうかと提案してくれました。喉を湿らすためだけでなく、暑い日の水分補給や、私が立ったり座ったりする機会が減るだろうという考えだったようです」
小倉さんはウォーターサーバーのカタログを集め、レジの脇に設置しやすい卓上型サーバーの中から比較検討した。その結果、「アクアセレクト」のものが気に入ったという。
「どの会社のものも使いやすそうとは思ったのですが、デザインがよかったので『アクアセレクト』にしました。設置してからは、手軽に水分補給ができるので、ほこりっぽいときや空気が乾燥しているとき、それに夏場も元気に乗り越えることができました。これから年を取っていくにつれ、ウォーターサーバーのありがたみがさらに増すような気がします」
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中高年以降のユーザーは、自身の健康維持も念頭に置いてウォーターサーバーを使うケースが多いようだ。実際、2015年に日本救急医学会が発表した『熱中症診療ガイドライン』では、熱中症になった人の約半数が65歳以上の高齢者。対策は適切でこまめな水分補給だが、その一助としてウォーターサーバーの存在は確かに大きい。