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免疫力アップに効果あり!? 高知県の海洋深層水の秘密に迫る!

免疫力アップに効果あり!? 高知県の海洋深層水の秘密に迫る!

 飲用に適した水の採水場所といったら、普通は川、湖、ダム、地下水脈などを思い浮かべると思うが、実は海水も精製することで飲料水になる。その中でも近年、機能性が注目されてきているのが「海洋深層水」だ。このほど、大学や企業、自治体が一体となって研究を続けてきた「室戸海洋深層水」に、新たに人体への効果が証明されたとのこと。健康に対する注目度が急上昇しているいま、その働きについて見てみよう。

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◆ミネラル豊富な海洋深層水

 海洋深層水は、海の中でも海面から200メートルを超える深い場所の水から生成される。海の水なら世界中つながっているので、どれも同じようなものとも思えるが、大きな違いは日光が届く浅い海の生態系の影響を受けないことだ。

 海にすむ植物プランクトンは、酸素を作り出したり、魚のエサとなったりして豊かな海を維持する一翼を担っているが、光合成を行うときに窒素、リン、ケイ酸など海水中のミネラルを消費してしまう。しかし、水深が深くなるほど日の光は届かなくなり、光合成を行う植物プランクトンはいなくなる。これにより、浅いところよりもミネラルが多く残存することになるのだ。

 深い場所の海水の利点はほかにもある。浅瀬でときどき検出される大腸菌のような有害な細菌や、油などの汚染物質の影響を受けにくいこと。高知県室戸岬周辺の海では、3つの「清浄性」が高いことがわかっている。

 1つは「物理的清浄性」。浅いところの水を取り入れる施設のろ過装置は1年もすると非常に汚れるが、海洋深層水のほうはほとんど汚れがつかないという。2つ目は「生物学的清浄性」で、室戸海洋深層水の菌の総数は、浅い場所の10分の1から100分の1という結果が出ている。3つ目が「化学的清浄性」。付近には工業施設はなく、生活排水が流れ込みやすい川もないので、化学物質による汚染リスクが少ない。

 同様のことは陸上でもある。同じ地下を流れる水でも浅いところでは地上の環境汚染が水質を悪化させることがあるが、数百メートルなど深くなると、ほとんど影響を受けなくなる。安全でおいしい水を求めるウォーターサーバーメーカーでは深井戸を掘ることが多く、「プレミアムウォーター」は200メートル、「日田天領水」は1000メートルという深さから天然水をくみ上げている。

光が届かない深い海の水質は浅瀬とはかなり異なる

光が届かない深い海の水質は浅瀬とはかなり異なる

 ミネラルが豊富でキレイとはいえ、海洋深層水は海水であるため当然、塩分を除去しなくてはならない。高知県の「室戸海洋深層水」では、RO膜(逆浸透膜)を使って塩分をろ過している。RO膜とは、100万分の1ミリレベルの微細なフィルターによるろ過と考えればいい。ウォーターサーバー用の水の浄化にも使われており「アルピナウォーター」や「アクアクララ」といったメーカーで採用されている。

 塩分を除去し人間が飲用できるようになった海洋深層水は、1990年代から研究が進められ、これまでに血流改善、血圧調整、便秘の改善、ピロリ菌抑制、アトピー改善などの働きがあることが確かめられてきた。

 ちなみに室戸海洋深層水は1996年、世界で初めて食品の加工に用いられた深層水である。日本はこの分野では、一歩先んじているのだ。

◆免疫系に有効な働きが…

 高知県と高知大学、室戸市、高知海洋深層水企業クラブ、室戸市民らは3年間にわたり、臨床試験を行ってきた。その結果わかったのは海洋深層水が、近年、健康と長寿のカギとして注目が集まっている腸内環境を整えることだった。

 試験では95人の室戸市民を、海洋深層水(精製した水、1リットル中のカルシウムやマグネシウムなどのミネラル量は1000ミリグラム)を飲むグループと、普通のミネラルウォーターを飲む2つの群にわけて、腸内環境の変化を調べた。すると、海洋深層水を飲んだグループの人たちの「短鎖脂肪酸」が増加していることが判明した。これは体内の代謝を活発にしたり、免疫系を制御したりする働きのある物質で、大腸がん、糖尿病、肥満などの予防への効果が期待されている物質だ。

 また、大豆などに含まれることで知られるイソフラボン類も増えていた。試験では3種類のイソフラボン類について解析。その中でも特に働きが強い「スーパーイソフラボン」ともいわれる、エクオールという物質は2.3倍も増加していたという。これは、抗がん作用、抗酸化作用、メタボ予防、更年期障害緩和と、幅広く活躍するイソフラボンとのこと。

海洋深層水の試験での短鎖脂肪酸の変化

海洋深層水の試験での短鎖脂肪酸の変化(グラフは研究グループのプレスリリースから)

 このほか、便秘がちだった人のお通じがよくなったという結果も出ている。規則正しい排泄も腸の健康に大切であるから、これも腸内環境の向上に寄与しているのかもしれない。

 室戸海洋深層水はその高い機能性から、今や高知県の名産品の1つになっている。飲料用の深層水として売られているものは、含有ミネラルの指標となる硬度は300ミリグラム。味わいは市販されているミネラルウォーターの「エビアン」に近いだろう。また、海洋深層水を精製するとき、同時に作られる塩やにがりも評判だ。取り寄せも可能だが、都道府県のアンテナショップなどでも取り扱いがある。

 海洋深層水は、病気と闘う体作りに必要な免疫系を強化することがより明確になってきた。安全でおいしい水を選ぶのはもちろんのこと、これからは水の特性や機能性にも注目する時代といえるのではないだろうか。

   
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