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「健康のため水を飲もう」運動が10年続いているその理由

「健康のため水を飲もう」運動が10年続いているその理由

 水を飲むことの大切さを「健康のため水を飲もう 推進運動」として国が呼びかけて、今年で10年になる。水分を適切に摂らないために起こる障害としては、近年、熱中症がよく知られるようになったが、実はほかの多くの病気ともかかわりが深いのだという。そこで、なぜ長年、全国的にこのキャンペーンが行われているのかを調べてみた。

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◆「入る水」と「出ていく水」のバランスが大切

「健康のため水を飲もう」というスローガンを掲げた運動は2006年から始まり、啓蒙活動を充実させるために、2007年になって推進委員会が設置された。

「水分補給の重要性を訴えていこうという動きは、スポーツ関係の方々から出てきていました。夏季や炎天下の練習時に、熱中症で倒れる児童や生徒を守るためです。昔は『スポーツをするときは水を飲むな』という指導が多かったのですが、こうした間違った情報を正さなければという声が高まってきたのです」(厚生労働省担当者)

 その昔、といってもつい20年くらい前までは、運動部では「水は練習が終わってから」「途中で水を飲むと練習がはかどらない」「水分補給は甘え」といった指導がまかり通っていた。当時、練習中に倒れた生徒の中には、熱中症だった人もいたはず。さすがに最近ではそうした指導は減ってきたようだが、啓蒙活動をしなければならないということは、まだまだ認識不足の人がいるということだ。

スポーツ練習中に水を飲むのはむしろ正しい

スポーツ練習中に水を飲むのはむしろ正しい

 運動中の子どもばかりではない。体内の水分が不足すると、血液の粘性が高まり血流が悪くなることが知られている。当然、高齢者や血圧の高い人は血管に負担がかかり、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まる。そこで同委員会では次のような活動内容を決めた。

  • ●こまめに水を飲む習慣の定着
  • ●「運動中には水を飲まない」などの誤った常識をなくし、正しい健康情報を普及する
  • ●水道など身近にある水の大切さの再認識

 厚生労働省とスポーツ団体、水道事業者団体、大学らが参加する同委員会は、水分補給を訴えるポスターやチラシ、イベントなどを展開してきた。

 炎天下のスポーツ練習で水分が大量に失われることは想像に難くないが、実は激しく活動していなくても水分はかなり失われていくという。

 厚生労働省のサイトによると、成人男子の1日の平均的な水分の摂取量は、食事から1リットル、飲み水から1.2リットル、体内でつくられる水0.3リットルの計2.5リットル。「体内でつくられる水」とは、たんぱく質や炭水化物、脂肪などの代謝でできる水のことだ。

 摂取する水があれば「出ていく水」もある。こちらは、尿や便から1.6リットル、呼吸や汗から0.9リットルの計2.5リットル。確かに、摂取量とつり合いが取れている。しかしこれが、スポーツをしたり気温が高くなったりすると、排泄される水分のほうが多くなってしまう。「水の収支バランス」が崩れるというわけだ。入浴や飲酒も、水分が出ていく一因だ。高齢者の多くは、若い人より体内の水分量が少ないため、より注意が必要となる。

◆「渇く前に飲む!」が鉄則

 では、日常、適切に水分補給をするには、どのような飲み方がいいのだろうか。厚生労働省では、このあたりもガイドしてくれている。水分補給のポイントは、「寝る前」、「起床時」、「スポーツ中とその前後」、「入浴の前後」など。注意点として特に指摘しているのが「のどが渇く前に飲む」ということ。

 その理由は、のどの渇きを感じるということは、すでに「脱水」が始まっているから。「のどが渇いたな」と感じてから水を飲んだのではやや遅く、「そろそろ水分を摂ったほうがいいかな」と意識して水を飲むほうが正しいということだ。同じ水分でも、アルコールやカフェインが入っているものは尿の量を増やしてしまい、むしろ脱水を促してしまうので避けるべきだという。脱水を改善する飲み物としては、スポーツドリンクか水が適している。

 また、日本人では一日の水分の摂取量が不足している人が多いとのことで、現状に加えコップ2杯分の水を飲めば必要量に達するそうだ。出かけるときにマイボトルを持ち歩いたり、仕事やスポーツのときにかたわらに水を置いておいたり、ベッドサイドに水差しやペットボトルを用意しておくなどすれば、水分を忘れずに摂ることができる。

「健康のために水を飲もう」ポスター(2015年版)

「健康のために水を飲もう」ポスター(2015年版)

 では、実際に熱中症は減少しているのだろうか? 厚生労働省の「人口動態調査」によると、熱中症の死亡者数は、「健康のため水を飲もう」運動が開始された翌年の2007年では904人だったのが、2008年は569人、2009年には249人と減少。しかし2010年には1731人と大幅に増えてしまった。以降、減りはしたものの、年間500人から1000人の死亡者が出ている。

 すべてが水分不足によるものではないだろうが、適切に水分を摂っていたら助かった人もいるはずだ。野外活動というとスポーツ以外にも、庭仕事や農作業、犬の散歩、買い物…などさまざま。気温がどんどん高くなってくるこれからの季節、ちょっとそこまで出かけるときでも、忘れずに水分の摂取をしたい。

 また、そういう意味では、常に安心・安全なおいしい水が手に届くところにあるウォーターサーバーほど心強いものはない。朝起きたら、出かける前に、帰宅時に、入浴後に、寝る前に…と、ちょこちょこと水を飲む習慣をつけたいものだ。とにかく、「渇く前に飲む」ことを忘れずに!

   
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