ウォーターサーバーの冷水機能と温水機能、実際のところどっちが便利なんですか?
ウォーターサーバーの便利な機能の一つとしては「熱いお湯や冷たい水がすぐ出せること」がある。最近はウォーターサーバーの種類も増え、さまざまな新しい機能が搭載されてきたが、共通して備えているのは、このお湯と冷水を出せる機能だ。そこで今回は、首都圏でウォーターサーバーを日常的に使っている人たちに、お湯と冷水ではどちらを便利に使っているか、また具体的な使用目的についても聞いてみた。
◆冷たい水がうれしい派
ウォーターサーバーの冷水機能では、各メーカーの水の温度を平均すると、8~10度。これは、人間が「冷たくておいしい」と感じる温度ということが、多くの研究で明らかになっている。ウォーターサーバーメーカーでは、飲む人のことを考えて、冷水がだいたいこの値になるように設定しているのだ。
それでは冷水を便利に使っている人たちの声を聞いてみよう。まず、45歳の川田佐和子さん(仮名)。
「3年ほど前から『うるのん』を使っています。日常的にそのまま飲んだり料理に使ったりとフル活用していますが、冷水が便利だと思うのは、息子のクラブ活動ですね。サッカーをやっていて、練習や試合に行く日はお弁当と飲み物を持たせてやります。ウォーターサーバーの水そのままだったり、粉末のスポーツドリンクを水で溶いたものだったりを、保温ボトルに入れておきます。夏場はもちろんのこと、冬でも運動した後は冷たいものがいいとのことで、ウォーターサーバーの冷水が役に立ってます」
川田さんが言うには、それまでは冷水が必要となると冷蔵庫で水を冷やしておいたそうだが、その分、庫内のスペースを取ってしまっていた。その点、ウォーターサーバーはいつでも冷水が使えるため、非常に便利とのこと。
「ですからわが家では間違いなく、冷水機能に助けられていますね」
34歳の市村佳代さん(仮名)も、冷水機能をよく使っているという。
「この春から、ちょっとした山歩きをするようになりました。本格的な登山ではなく、標高数百メートルの低い山をハイキング気分で回ってくるんです。そのときに保温できる水筒にウォーターサーバーの冷水を詰めて持っていきます。そして、帰宅したときにもグッと一杯飲みます。身体を動かした後に、冷たい水で喉をうるおすのは最高ですね」
山が好きなこともあって、市村さんは「信濃湧水」のウォーターサーバーを使っているそうだ。
「長野県が採水地ですから、いずれその近くの山にも登ってみたいと思っています」
スポーツの後には冷たい水が欲しくなる
◆お湯がうれしい派
ウォーターサーバーのお湯に関しては、各メーカーの平均的な温度は80~90度。そのまま飲むにはかなり熱いが、カップや急須に出せば70度前後の飲みごろの温度に下がる。また、これくらいの温度であれば雑菌などはほぼ死滅するため、衛生面でも安心できる。
お湯をすぐに出せる機能が便利だというのは、30歳の山崎美里さん(仮名)。
「私は夏場の暑い時期でもお湯や温かい飲み物なんです。もともとウォーターサーバーを導入したのも、健康面を気づかってのことでした。通っているヨガスクールの講師から『体は冷やさないほうがいい』と聞いたので、冷水をそのまま飲むことはないですね。冷水機能を使うときは、ご飯を炊くときなどです」
山崎さんは、できるだけナチュラルな水がいいと考え、非加熱の天然水を提供している「プレミアムウォーター」を愛用している。
60歳の中谷良子さん(仮名)の場合、ウォーターサーバーの用途は主にお茶だという。
「水のまま飲むことは少ないですね。2年ほど前に『コスモウォーター』を置いて以来、お茶をいれるのに重宝しています。私も主人もお茶が好きで、緑茶やほうじ茶は毎食のお供です。水道水だとお茶の香りが立たなかったんですが、水そのものがおいしいので、ウォーターサーバーはありがたい存在です」
熱いお湯が向いているお茶はサーバーから直接急須に注ぎ、低めの温度が向いている玉露などは、一度別の容器に出してから急須に入れるなど、中谷さん流の楽しみ方をしているとか。
◆ぬるま湯がうれしい派
ところで、冷水でも熱湯でもない、中間の温度がいいという人もいる。29歳の柳田理穂さん(仮名)は、こう話す。
「間もなく2歳になる子どもがいます。ウォーターサーバーは、子どもが生まれる少し前から使い始めました。安全で安心な良質の水で育てたいと思ったからです。ウォーターサーバーの温水と冷水機能を合わせて便利に使えるシーンは、ミルクや離乳食作りですね。私が選んだのは『フレシャス』なんですが、理由の一つは“水とお湯の出口が1つ”ということです」
調乳や離乳食作りにはウォーターサーバーの温水・冷水機能が活躍
多くのウォーターサーバーは、お湯と冷水の出口がそれぞれある。しかし、「フレシャス」のサーバーは1つの出口からボタンの切り替えでどちらも出るようになっている。
「子どもの口にちょうどいい温度にするのに、冷水と温水を混ぜることがよくあります。ですから、私の場合は『ぬるま湯派』ということになりますね(笑い)。こういう使い方では、水とお湯の出口が一本化されているほうが便利だと思います」
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「冷水派」、「温水派」とはいうものの、今回話を聞いたユーザーの方々はもちろん、どちらの機能も便利に使っている。共通して言えるのは、ウォーターサーバーがあったことで、日々の暮らしがより快適になったということだろう。