世界トップクラスの安全性を誇る日本の水事情を改めて検証してみた
日本の水道水は、蛇口から出てきた水を直接飲めるほど安全であることはよく知られている。そして、その安全性は世界でもトップレベルだ。水道事業者によっては、その地域の水道水をペットボトルに入れて販売したり配布したりしているケースもある。「水がおいしくない」イメージがある東京都でも「東京水」という銘柄があるほど。しかし全国的に見ると、手放しで安全であるとは言い切れない水もあるようだ。国土交通省の発表資料から見てみよう。
◆トリハロメタンの危険性は横ばい?
国土交通省では毎年、全国の川の水質を調査しており『全国一級河川の水質現況』という資料としてまとめている。水の汚れや危険な物質の有無、魚や虫などが生息しているかといった環境面を総合的に調べ、検証している。全国の水質の良好な河川(水系)のランキングも選出しており、これがテレビや雑誌などで目にする「おいしい水の産地」のデータのベースになったりするわけだ。
そうして調査を行った結果、全国すべての水が良好であるというわけはなく、当然、問題も浮かび上がってくる。この調査は基本的に「一級河川」の水について行うものだが、並行して水道水についても「水道原水水質保全事業の実施の促進に関する法律」にもとづいて1994年から調べている。その理由は「トリハロメタン」の問題がクローズアップされてきたからだ。
水道水は雑菌を死滅させるために塩素消毒を行う。このとき化学反応により発生するのがトリハロメタンだ。発がん性のリスクは国でも認めており、日本では基準値を非常に厳しく設定している。国交省で調べているのはトリハロメタンの生成能、つまり対象とする水がどのくらいの量のトリハロメタンを作る要素を持っているかというもの。1994年以来、全国で年1回の調査が行われてきた。当初は124地点だったが、ここ数年は250前後の地点を対象としている。
国土交通省のトリハロメタン生成能の水質調査結果より
さて、そうしてわかったことは、トリハロメタンが作られやすいと考えられた水は全体の1割前後。この水は「利用しやすい水の評価ランク」でも「C」というカテゴリーに入る。そして注目したいのは、パーセンテージで見ると、ずっとほぼ横ばい状態ということである。この結果だけ見て「1割の水道水はよろしくない」と考えてしまうのは早計だが、水質基準と水処理において世界最高クラスの日本でも、まだまだ難しい部分はあるということは覚えておいていいだろう。
◆子どものために、よりいい水を
水に対してより高い安全性を求める人に適した水の一つが、ウォーターサーバーで使われている天然水やRO水だろう。
天然水は、有害物質とは無縁な地下水などをクリーンに処理して提供される。殺菌でも塩素は使用されることはないので、トリハロメタンは発生しようもない。一方のRO水は「逆浸透膜(RO膜)」という、1000万分の1ミリ単位の超微細なフィルターで水をろ過して作られる。そのため、ほぼすべての不純物が除去されている。仮にもとの水に塩素やトリハロメタンが含まれていてもRO膜を通すと、漉し取られてしまうのだ。
3年前からウォーターサーバーを利用しているという、38歳の長谷川和美さん(仮名)は導入した理由についてこう話す。
「うちには当時、幼稚園に通う子どもが2人いました。同じく小さいお子さんを育てているお母さん方と、食や環境について話をする機会もあり、飲料水に関する情報交換もしていました。その中で残留塩素やトリハロメタンのことも出てきて、少しでもリスクを取り除けるならと、ウォーターサーバーを家に置くことにしたんです」
また、45歳の飯野光子さんは、水道水の不純物を除去するために長年、浄水器を使ってきたが、昨年からウォーターサーバーを使い始めた。
子どもの飲料水をよりクリーンなものにというニーズは少なくない
「夫がアレルギー持ちのため、リスクを極力排除するために浄水器を使ってきました。確かに最近の浄水器は性能が高くなり、さまざまな化学物質もろ過できるようです。でも、ろ過装置は使っているうちに劣化して交換が必要になります。『取り付けたばかりのときと3か月後でも同じだろうか…?』と、交換のタイミングにキリキリするよりも、いつでも同じ水が飲めるウォーターサーバーにしてしまおうと考えたんです」
私たちが日常的に口にする水は、健康面への影響が出るようなものではないが、お子さんがいたり、デリケートな体質の人は飲料水に対してより敏感になることは想像に難くない。
シビアな水質基準をクリアした地下水を処理した天然水や、不純物を高性能フィルターで徹底的に除去したRO水を使用しているウォーターサーバーの水は、安全性に関してまったく問題ない。また、安全性だけでなく、ミネラルがバランスよく含まれている「おいしい水」も多い。ウォーターサーバーがどのようなものか使ってみたい場合は、「無料お試し」ができる機種にトライしてみてはいかがだろうか。